ボラセンノート10月:点字誕生から200年
今年、点字が誕生して200年を迎えました。
点字を生み出したのは、1825年のフランス、当時15歳だったルイ・ブライユという少年です。彼は視覚障害でありながら、「見えない人にも読み書きの自由を」との思いで、指先で読める6つの点の組み合わせによる文字体系を考案しました。日本では、石川倉次が日本語に合わせた点字を開発し、「日本点字の父」として知られています。
点字の発明は、視覚障害者の学びや社会参加への扉を大きく開きました。今では本やパッケージ、駅の案内などにも広く使われています。しかし、情報の多くが視覚中心で提供される現代において、点字に触れる機会は少なくなりつつあります。ICT技術の発展により、点字を使う人が減っていることもあるようです。
とはいえ、「見る・聞く・触る」など、情報に触れる手段が多様であることは大切です。ボランティアの方が担ってくださっている「点訳」や「音訳」といった活動は、視覚に頼らない情報の橋渡しとなる大切な役割を果たしています。ひとつひとつの文字に込められた想いや情報を丁寧に届けることが、誰もが参加できる社会づくりにつながるのではないでしょうか。
ボランティアセンターでは、年に一度、点訳や音訳などのボランティア養成講座を開催しています。「見えない人の目」になれる活動をいっしょにしてみませんか。